レンズ越しの倫理




窓枠にぶら下がる人を撮りながら

笑い声をあげた動画

その映像は、私たちの共感を試した。


他者の苦痛が

衝撃ではなく

「コンテンツ」になる瞬間

共感は摩耗していく。


小さな画面は

私たちと現実の間に

巨大な障壁を築く。


その壁の向こうで

私たちは救助者ではなく

観察者となる。


「私たち」と「彼ら」の境界は

共感の境界を崩壊してしまう。

そして他者の苦痛は無視される。


スーザン・ソンタグはこう言った。

「私はあなたの苦しみを全て理解することはできない」

「だが、目を背けはしない」


カメラより先に差し出すべきもの

それは「手」だ。


私は今、傍観者なのか

それとも行動する者なのか。

この問いこそが、私たちが生きていく

世界を変えていく。


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